星野勲さんの写真集『平成函館忘れない』発刊にあたって
昭和が終わり、平成へ。
ちょうどこのタイミングで、日本経済はバブルに突入。
未曾有の好景気に酔いしれる中、
民営化により上場されるやウナギ上りに高騰したNTT株に触発され、
それまで投資とは縁のなかった庶民、若者
株式市場に色めき立った。
若いサラリーマンまでが、ダブルのソフトスーツに身を包み、
仕事が終わればディスコに直行。
おじさんたちは、おじさんたちで、
カローラからマークIIに、
クラウンやセドリックからセルシオやシーマに、
乗り換えるのがステイタス。
一方、北洋漁業や、北海道の玄関として栄えた函館は、
昭和の終わるほぼ直前に、その両翼をむしられた。
しかし、当時の写真を見返すと、
人々は元気に満ち、そんな暗さは感じない。
ときには昔の写真を眺め、記憶の誤差を修正するのもいいかもしれない。
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