近ごろ函館に流行るもの

函館市は西部地区、

もう10年以上前に公開をやめてしまった中華会館の向かいにある

ケーキ屋さんというのか、クレープ屋さんというのか、要は洋菓子店だのだが、

もう何年も前から驚くほどの人気ぶり。

午前10時開店の半時間以上前から、店の前にはお客の列、

とくに休日となるとすごいのだが、

例年より早く桜の季節が訪れた今週の土日も、

普段に増しての大賑わいだった。


間食をすると胃にこたえるという、私のような年寄りには、

まったく関係ない店ではあるのだが、

この店の近所のペリー広場に桜の写真を撮りに行って、ぶったまげた。

広場に設置されたベンチは、ほとんどが

その洋菓子店から直行した人々が腰を下ろして、

買いたてのクレープなんかを、頬張っていらっしゃる。


その内訳は、家族連れ、おじさんひとり、というのもあるのだが

どうしても目につくのは、若い男女。


いやあ、吉田拓郎世代のジジイには、本当に驚き千万。

当時の若い男女というのは

薄汚れた喫茶店のバネの壊れた椅子で、長い話に相槌打って右と左に別れていたし

二人で頬張るのは、クレープなんて洒落たものではなく、

不器用に皮を剥かれたリンゴだったのに。


買ったクレープを手に、ペリー広場に向かう家族連れ

平成函館忘れない

短いようで長かった平成時代。その間の函館の出来事を振り返ります。新函館ライブラリの函館本とも連動しています